税理士試験の合格までの目標設定をして「逆算思考」

目標設定をして「逆算思考」

ここからは、税理士試験に合格するための「発想」「考え方」「心構え」について述べていきたいと思います。

税理士試験の勉強をするにあたって特に重要なのは、「目標を掲げ、その達成のための計画を立て、その計画を実行していくこと」です。つまり、「逆算思考」です。

税理士試験を受ける方は、当然ですが合格を目指していると思います。そこで、まずは合格のイメージを頭の中に置き、合格するためには何をやっていけばよいかを考えるのです。

「そんなのは当たり前のこと」と言われる方もいらっしゃると思います。そのとおりです。当たり前のことなのです。しかし、その当たり前のことをやっていくのは、結構難しいのです。

当たり前のことを当たり前にできる人は、受験生の中でも少ないのです。だからこそ、その当たり前のことができれば、確実に合格に近づけます。

具体的な目標設定

税理士試験の受験生は、「税理士試験に合格すること」が目標です。もちろん、それでもいいのですが、できればもっと具体的に目標を定めてください。

例えば、「何年で合格するか」ということを決めてください。その年数は、現在の年齢や置かれた状況、人生計画によって異なってくると思います。また、合格したあとのこともあわせて考えておいてください。

○年で合恪して、○歳までに税理士として開業する。そして、○歳のときの年収がいくらで、などと将来にわたって目標を決めておくのです。

そうすると、つらいときややめたくなったときも、必ずその目標が力になります。

少し背伸びをする

私は、29歳で勉強を開始し、30歳で税理士試験を受験し始めたのですが、目標を明確に決めていました。そして、ことあるごとにその目標を確認し、必要があれば修正するなどしていました。

私の場合は、「35歳までに独立する」と決めて勉強をしていたのです。ちょっと無理かなと思ったこともありますが、なんとか目標より1年早く達成することができました。これは、目標を常に意識しながら勉強していたからだと思っています。

確実に達成できそうな年数を目標にするのではなく、ちょっとだけ背伸びした目標を決めてください。それは、私の経験から言って、「5年で合格する」と決めても、その5年が6年になり、7年になってしまうものだからです。

私も「3年で合格する!」と決めて、やっとの思いで4年で合格できたわけです。

是非、少し達成が難しいくらいのレベルに目標を設定してください。

目標に応じて受験科目を決める

「何年で合恪するか」が決まったら、おのずと翌年の受験科目が決まってくるはずです。

例えば、3年で合格するなら、まずは簿記論と財務諸表論を同時受験しなければなりません。5年で合格するならば、簿記論をメイン科目とし、財務諸表論は次年の合格を見据えたサブ科目とすることも考えられます(以下、メイン科目=絶対に合格を目指してがむしゃらに勉強する科目。サブ科目=時間の都合上あまり勉強はできないが、次の年につなげるために勉強する科目とします)。

3年計画の場合と5年計画の場合について、私の推奨するパターンを次ページに図表にしてあります。税法選択は、仮に法人税法、消費税法、相続税法とします。ただし、あくまでも例ですので、参考までにとどめてください。

また、「サブ科目」でも、運がよければ合格するくらいのレベルまでには到達したいものです。次の年のためにも、「サブ科目」をある程度のレベルまでもっていっておくことが重要です。

ちなみに私は、図表とまったく同じ3年計画を立てました。少々無理かもしれないなとは考えていましたが、初年度に簿記論と財務諸表論を同時に受験しました。

結果として、その選択は正しかったのです。無理して背伸びをした計画を立てたおかげで、その後の受験を有利に進めることができたと思っています。

しかし、2年目でつまずいたため、1年ずれてしまいました。それでも4年で合格できたので、目標は高く設定するに越したことはないと思います。

1年間の具体的目標・計画

来年の受験科目が決まったら、次に、その科目に「合格」することを最大の目標として掲げます。そして、その目標を達成するための1年間の計画を立てるのです。

例えば、8月の本番試験のために9月から勉強を始める場合は、まずそのH]力月の期間を、基礎期(9月~12月) ・応用期(1月~4月) ・直前期(5月~7月)の三つに分けてください、これは専門学校の考え方と同じです。

次に、その期間をさらに月別に細分化し、1月の計画→1週間の計画→1日の計画と、だんだん期間を短くしていって、計画を落とし込んでいくのです。

例えば、基礎期に理論問題を20問覚えるのであれば、1ヵ月で5問ということになります。つまり、6日で1問を覚えればいいわけです。それなら、今日はその理論問題の頭から6分の1のところまで、といった感じで計画を立てていきます。

とにかく「合格するためには、いついつまでに、これができている状態にならなければいけない」ということをよく考え、それに沿った計画を立ててください。

計画はノートに書く

このようにして立てた計画は、確実に実行していかなければなりませんので、ノートや手帳などにしっかり書きとめてください。そして、計画したことをちゃんとやったら楽しくなるように、自分なりの工夫をいろいろと凝らしてください。

私は、計画をすべてノートに書き、計画どおりに完了すると黄色のマーカーで塗っていきました。黄色で塗りつぶしていくのが快感だったのです。皆さんも、計画を達成したら気持ちよくなるような方法を考えればいいと思います。

ここまでやったらおやつを食べるなど、自分へのご褒美を用意するのもいいでしょう。

初受験の科目について

はじめて勉強をする科目については、計画を立てるといっても何をどうすればよいかよくわからないと思います。そこで、まずは専門学校の授業についていって、与えられたカリキュラムをこなすことを第一にしてください。そのうえで何かプラスアルファの目標があれば、それを設定してください(授業や通信教育の講義などを受けていけば、その目標も見えてくると思います)。

計画どおりに進まないとき

さて、計画に沿って勉強が進めば問題ないのですが、計画に対して尖際の勉強がなかなか進まないとき(普通は、なかなか進まないものです)は、どうすればいいのでしょう。

そんなときは、その計画をあきらめるのではなく、迷うことなく、すぐに修正計画を立ててください。

修正計画は、当初の計画から余分な部分をそぎ落としてもいいので、期間を圧縮し、目標を達成することができる最短距離の計画を立て直してください。

修正計画を立てる時期

私は毎年、試験直前の7月頭に、半日から1日かけて1ヵ月の綿密な計画を立てていました。そして、絶対に合格する決意を持って勉強をやっていました。さらに、専門学校の授業の終わる7月20日前後に、再度半日かけて修正計画を立てていました。

「計画を立てること」に時間を使うのはバカらしい、時間の無駄だと思うかもしれませんが、その時問は、勉強をしている時間に優るとも劣らないくらい貴重な時間なのです。なぜなら、しっかりとした計画を立てることができれば、あとはそのとおりにがむしゃらにやるだけで済むからです。

計画を立てることは本当に大事です。絶対に軽視しないでください。

計画がしっかりしていないと、勉強をしていても迷いが生じてしまい、効率的に勉強をすることができなくなるのです。

とにかく、目標→計画→実行→修正→実行→達成を心がけてください。そして、「○年で合格する!」ということを、強く念じてください。

 

受験科目の決め方

3年計画の場合

  • 1年目 簿記論と財務諸表論
  • 2年目 法人税法と消費税法(メイン科目は法人税法)
  • 3年目 消費税法と相続税法

5年計画の場合

  • 1年目 簿記論と財務諸表論(メイン科目は簿記論)
  • 2年目 財務諸表論と消費税法(メイン科目は財務諸表論)
  • 3年目 法人税法と消費税法(メイン科目は消費税法)
  • 4年目 法人税法と相続税法(メイン科目は法人税法)
  • 5年目 相続税法
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    税理士試験の合格率は、各科目だいたい10~20%となっています。会計科目(簿記論、財務諦表論)は平成15年度に20%前後となり(平成16年度の簿記論の合格率は低かったですが)、税法科目はだいたい10~15%くらいとなっています。つまり、税理士試験は、受験者100人に対し、15人程度しか受からない試験です。
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